福祉事務所とは?市役所との違い・できること・生活保護相談の流れをわかりやすく解説
【目次】
- 福祉事務所とは?社会福祉法に基づく公的機関の基本定義
- 福祉事務所と市役所の違い|同じ建物でも別の機関
- 福祉事務所でできること|主な業務内容
- 生活保護の相談から申請までの流れ
- 生活保護総合支援ほゴリラの2つのサポート
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「生活保護を受けたい」、もしくは「生活が苦しくて誰かに相談したい」そう思ったとき、多くの人が最初に思い浮かべるのが「福祉事務所」ではないでしょうか。
しかし、「福祉事務所って市役所とは違うの?」「何を相談できるの?」と、実際に足を運ぶ前に疑問や不安を抱えている方は少なくありません。
本記事では、福祉事務所の基本的な定義から市役所との違い、具体的な業務内容、そして生活保護の相談から申請までの実際の流れまでを、制度に詳しくない方にもわかるよう順を追って解説します。 -
福祉事務所とは?社会福祉法に基づく公的機関の基本定義
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福祉事務所とは、社会福祉法第14条に規定された「福祉に関する事務所」のことです。生活保護をはじめ、児童・母子・高齢者・障害者といった幅広い福祉分野の支援を担う、国が定めた公的な行政機関です。
「第一線の社会福祉行政機関」とも呼ばれ、困窮した市民が最初に接触する窓口として機能しています。 -
設置義務があるのはどこか
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福祉事務所の設置ルールは、自治体の種別によって異なります。
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自治体 設置 都道府県・市(特別区含む) 条例による設置が義務 町村 任意設置(設置していない場合は都道府県の福祉事務所が管轄) -
つまり、市に住んでいる方であれば必ず管轄の福祉事務所が存在します。町村在住の場合は、都道府県が設置した福祉事務所が対応窓口になります。
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福祉六法とは何か|福祉事務所が扱う6つの法律
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福祉事務所の業務範囲は「福祉六法」と呼ばれる6つの法律によって定められています。
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法律 主な対象 生活保護法 生活に困窮するすべての国民 児童福祉法 18歳未満の児童 母子及び父子並びに寡婦福祉法 ひとり親家庭・寡婦 老人福祉法 高齢者 身体障害者福祉法 身体障害者 知的障害者福祉法 知的障害者 -
ただし、現在の運用では老人福祉・身体障害者・知的障害者に関する業務の多くは市町村に移譲されています。そのため、実態として福祉事務所が中心的に扱うのは生活保護法・児童福祉法・母子及び父子並びに寡婦福祉法の3分野です。
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福祉事務所と市役所の違い|同じ建物でも別の機関
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多くの自治体では、福祉事務所が市役所庁舎内に設置されています。入口も同じ、建物も同じですが、生活保護の相談・申請を担当しているのは市役所ではなく、市役所の建物の中に入っている福祉事務所です。
両者は同じ建物に入っていることが多いため混同されがちですが、法的には別の行政機関です。担当者から名刺を受け取った場合、そこに記載されているのは「〇〇市福祉事務所」の名称であり、市役所の名称ではありません。
ただし、自治体によっては福祉事務所が市役所とは別の独立した建物に設置されているケースもあります。生活保護の相談に行く前に、お住まいの自治体のWebサイトで「福祉事務所」の所在地を事前に確認しておくと確実です。 -
福祉課・保護課との名称の違いも整理
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福祉事務所は自治体によって名称が異なり、窓口の看板が「福祉課」「生活福祉課」「保護課」「生活支援課」などと表記されているケースがあります。
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名称の例 補足 福祉事務所 法律上の正式名称 生活福祉課・保護課 福祉事務所内の担当課名 福祉課 小規模自治体でよく使われる通称 -
名称が違っても、生活保護の相談・申請を受け付けている窓口であれば、実質的に同じ機能を持つ機関です。「福祉事務所がどこかわからない」場合は、市区町村の代表番号に電話して「生活保護の相談窓口」を尋ねるのが最も確実です。
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福祉事務所でできること|主な業務内容
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福祉事務所は「相談を聞くだけの場所」ではありません。支援の必要性を判断し、具体的な手続きを実行する権限を持つ行政機関です。ここでは、福祉事務所が実際に担う主な業務を整理します。
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生活保護の申請受付・審査・受給後の管理
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福祉事務所の業務の中で、最も利用頻度が高いのが生活保護に関する一連の手続きです。
具体的には以下のプロセスを一貫して担当します。 -
フェーズ 福祉事務所の役割 相談 生活状況のヒアリング・支援内容の案内 申請受付 申請書の受理(申請は原則として断れない) 調査・審査 資産・収入・扶養義務者の調査 決定通知 保護の可否と保護費の金額を通知 受給後の管理 ケースワーカーによる定期訪問・生活指導・自立支援 -
生活保護の申請を受け付けた後、福祉事務所は原則14日以内(特別な事情がある場合は最長30日以内)に可否を決定し、申請者に書面で通知する義務があります。
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児童福祉・母子福祉・障害者福祉の相談
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生活保護以外にも、福祉事務所は幅広い相談に対応しています。
児童福祉分野では、子育てに関する相談受付や、困難な環境にある子どもへの支援措置を行います。不登校・いじめ・虐待といったケースの受付窓口にもなります。
母子・父子福祉分野では、ひとり親家庭への児童扶養手当の手続きや、高校修学資金の貸付案内などを担います。
障害者福祉分野では、身体・知的障害者への支援に関する相談を受け付け、必要に応じて専門機関への橋渡しを行います。
ただし、相談内容によっては福祉事務所ではなく、児童相談所や障害者支援センターなど別の専門機関が対応窓口になるケースもあります。 -
ケースワーカーが担う役割とは
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福祉事務所で実際に市民と向き合うのがケースワーカー(現業員)と呼ばれる職員です。社会福祉法では「社会福祉主事」の資格を持つ者がこの役割を担うと定められています。
ケースワーカーの主な業務は以下の通りです。- 相談者の自宅訪問による生活実態の把握
- 資産・収入・家族構成の調査
- 保護の必要性と種類の判断
- 受給開始後の定期訪問と生活指導
- 自立に向けた就労支援の案内
ケースワーカー1人が担当する世帯数は、標準で市の場合80世帯とされています。担当世帯数が多い福祉事務所では、相談の予約が取りにくかったり、訪問頻度が低くなったりするケースもあるのが実情です。 -
生活保護の相談から申請までの流れ
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「福祉事務所に行けばいい」とわかっていても、当日何が起きるかイメージできないと足が重くなるものです。ここでは、相談当日から保護決定までの流れを具体的に解説します。
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相談当日の流れ
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福祉事務所での生活保護手続きは、大きく以下の2ステップで進みます。
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STEP1|来所
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福祉事務所の窓口を訪れると、まずケースワーカーまたは相談員が対応します。現在の生活状況・収入・資産・家族構成などについてヒアリングが行われます。この段階では申請は行われません。
また、住民票の住所と異なる場所にいる場合は、最寄りの福祉事務所で申請を受け付けてもらえます。 -
STEP2|面談
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軽いヒアリングが終わると、奥の面談室に案内されますので、相談員にさらに詳細な現状を伝えます。その後に生活保護の申請を希望する意思を伝えると、申請書類が渡されます。
なお、申請の意思を示した場合、福祉事務所は原則として受理を拒否できません。「資産がある」「身内がいる」などの理由で申請を断られた場合は、申請書の受理を書面で求めることができます。 -
申請に必要な書類・持ち物
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申請時に求められる書類は自治体によって異なりますが、一般的に以下の書類になります。
ご自身がお持ちするものに関しては、本人確認書類や通帳のコピーなどがあるとスムーズですが、何もない状態でも申請することは可能ですので、あるものだけを持っていくと良いでしょう。 -
申請に必要な書類 内容 生活保護申請書 申請者の名前や現住所を記載 収入申告書 世帯の収入を記載 資産報告書 土地や建物などの資産を記載 同意書 銀行や信託会社の情報閲覧の同意 扶養義務者届 扶養義務のある人の氏名や連絡先を記載 生活歴 これまでの人生をわかる範囲で記載 -
決定までの標準期間
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申請書類を提出すると、福祉事務所は資産や収入などの申告が間違いないか調査を行います。
調査完了後、原則14日以内(最長30日以内)に保護の可否と保護費の金額が書面で通知されます。保護開始が決定した場合、申請日に遡って保護費が支給されます。 -
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ここまで、福祉事務所の基本定義から市役所との違い、業務内容、相談から申請までの流れ、そして申請が進まないときの対処法まで解説しました。
福祉事務所に相談する前に、自分が生活保護の対象になるかどうか不安に感じている方は少なくありません。収入・資産・家族構成などの条件は複合的に判断されるため、「自分は該当するのか」が窓口に行く前にはわかりにくいのが実情です。
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著者
井口 優
株式会社フォーユー 代表取締役生活保護受給者の住居支援に10年以上専門特化し、これまで累計4,000件以上の住居確保を支援した実績があります。
札幌・横浜・仙台・名古屋に拠点を展開し、行政や福祉事務所、ケースワーカー等と連携した独自のサポート体制を構築してきました。
国が認定する住宅確保要配慮者 居住支援法人として、生活困窮者の住居確保から申請のサポートまで一気通貫で支援を行っています。
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