生活保護は借金があっても申請可能!借金返済は別の制度が使えます!
【目次】
- 生活保護を受給出来る条件
- 生活保護費を借金の返済に充ててはならない
- 借金は自己破産をすることで解決できる
- 生活保護の申請と自己破産はどちらが先?
- 生活保護受給者が自己破産をする最大のデメリット
- 生活保護の申請方法
- 入居審査不要の楽ちん貸
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『借金があると生活保護を受給出来ない』と思っている方をお見掛けしますが、実はこれは間違いです。生活保護は借金があっても申請することが出来ます。
重要なのは、生活保護費を個人の借金の返済に充ててはならないということです。
厚生労働省や自治体のHPを見てもわかりにくく書かれている為、このような誤解が生まれてしまうのも無理はありません。
本記事では生活保護の仕組みをわかりやすく解説しますので、借金がある方で生活保護の受給をお考えの方は参考にしてください。 -
生活保護を受給出来る条件
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生活保護を受給出来る条件は、借金があるかないかは関係ありません。厚生労働省の定める"最低生活費"よりも収入が少ないことが条件です。とはいえ、これだけでは単純に働きたくない人なども受給対象になってしまうため『働く意思はあるが何らかの事情により収入が少ない』と言う方が正しいでしょう。
以下で生活保護を受給できる条件を深堀していきます。 -
最低生活費とは
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厚生労働省の定める最低生活費は、生活費と家賃の合計であり、地域や家族構成によって金額が異なります。これは、都心部であれば物価や家賃の相場が上がり、地方になればなるほど下がるからです。
家族構成に関しても1人より2人の方が生活費もかかりますし、ワンルームのような単身者用の物件は2人世帯では断られる為、広い住居に住む必要があります。
このように、それぞれの状況に応じて"最低限の生活"が営めるように定められているのが最低生活費です。
最低生活費について詳しく知りたい方はこちらの記事で解説しています。 -
資産がない
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生活保護を受給するにあたり原則、資産とみなされるものの所有は出来ません。売却することでまとまったお金になるものがある場合、まずはそれを売却すれば生活出来るからです。持ち家や車などが代表例ですが、ざっくりいうと"高価なもの"は基本的に売却対象になります。
例えば高級ブランドのバッグは売却対象になるが、一般的な価格のバッグであれば所有を認められます。とはいえ、現代社会においてPCやスマホは無くてはならないものです。そのため、必要以上に高価なものでなければこれらの所有は認められています。
また、当然貯金もないことが前提になりますが、0円である必要は無く最低生活費の半分以下であれば問題ありません。 -
頼れる親族がいない
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生活保護を受給するにあたり、親族へ"扶養照会"の連絡があります。
生活保護は国のお金なので、親族がいるのであれば『申請者を養うことは出来ますか?』となるのは当然です。とはいえ、親族には親族の生活がありますので養うことが難しいとなれば受給することが出来ます。
また、親族と疎遠になっている場合や虐待やDVなど連絡を取れない理由がある場合においては、扶養照会をしないケースもありますので、事情がある方はその旨を相談しましょう。
ここまでが生活保護を受給出来る主な条件になります。 -
生活保護費を借金の返済に充ててはならない
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上記でご説明した、生活保護を受給出来る条件を満たしていれば受給することが可能です。しかし、支給された保護費を借金の返済に充てることは禁止されているうえ、生活保護を受給したからと言って借金が無くなるわけではありません。
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借金返済の義務は残る
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生活保護を受給出来ても、借金返済の義務はしっかり残ります。"生活保護"と"借金の契約"は全くの別物であり、生活保護にはその契約を無効にする効力が無いからです。そのため、生活保護を受給出来たとしても借金の催促、取り立てが止むことはありません。
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差し押さえられる場合がある
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借金の催促や取り立てを無視していると"滞納"している状態になるので、差し押さえになる場合があります。
生活保護法の第58条で「被保護者は、既に給与を受けた保護金品及び進学準備給付金又はこれらを受ける権利を差し押さえられることがない。」とあり、生活保護費は"差押禁止債権"に指定されている為、本来差し押さえられることはありません。
しかし、現在保護費の支給は口座振り込みが主流であり、口座にあるお金は預貯金として扱われる場合があるため、差し押さえになる可能性があるのです。 -
生活保護費からの借金返済は不正受給
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生活保護費を借金の返済に充ててはならないとご説明していますが、万が一保護費から借金の返済をしていることが発覚した場合、"不正受給"とみなされ生活保護が打ち切りになる可能性があります。
何故なら生活保護は、生活困窮者の生活を支える為に国の税金から賄われているのであり、個人の借金を返済する為にあるわけではないからです。 -
生活保護受給中に借金をすると収入になる
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基本的にまともな金融会社であれば、生活保護受給者が借金の審査に通ることはありませんが、受給以前から所有していたクレジットカードなどを使って借金をした場合などは、借入した金額が収入として見なされ保護費が減額になります。
また、自治体は金融情報を開示する権利を有しているため、少額でも必ずバレます。
加えて借入したところで保護費から返済は出来ないため、生活保護受給者が借金をすることはリスクしかありません。 -
借金は自己破産をすることで解決できる
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借金があっても生活保護を受給することは可能ですが、保護費からの返済が出来ない以上、借金の問題は何も解決しないことがお分かりいただけたかと思います。
ここで重要なのは生活保護費で借金を何とかしようとせず、"債務整理"で対処すればよいということです。 -
3つの債務整理
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債務整理には3つの種類があります。
- 自己破産
- 個人再生
- 任意整理
債務整理の中でも自己破産は耳にしたことがある方が多いのではないでしょうか?
それぞれ内容が異なり、借金の金額などによってご自身の状況に合った債務整理をするのが一般的です。とはいえ、あくまで一般的にというだけで生活保護を受給するのであれば自己破産一択になります。
それぞれの債務整理の内容を確認してみましょう。 -
債務整理の内容
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自己破産 個人再生 任意整理 減額内容 ほぼ全ての借金が返済免除になる 借金を1/5~1/10程度に減額できる可能性がある 将来利息などを減額できる可能性がある 元金の減額 あり あり なし 返済の必要 原則なし 原則3年で返済 原則3~5年で返済 -
このように、任意整理と個人再生に関しては返済するのが前提であり、返済のためには収入が必要です。しかし、生活保護を受給するということは収入が少なく(または無い)借金の返済は難しい状況にあるため、自己破産するのが一般的なのです。
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生活保護の申請と自己破産はどちらが先?
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自己破産は一般的に弁護士や司法書士に相談のもと、裁判所での手続きが必要になります。また、自己破産の手続きに必要な期間は長くて半年程度かかるため、早めに手続きを開始した方がよいでしょう。
一方で、生活保護は申請してから原則14日以内に受給の可否が判断されます。14日間の生活費も危うい場合は優先的に受理されますが、万が一もあり得るのでこちらも早めに申請する方がよいでしょう。 -
生活保護を先に申請する
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生活保護と自己破産はどちらが先でも基本的に問題はありませんが、自己破産をしても生活費が支給される訳ではありません。また、法テラスを利用すれば"民事法律扶助"が受けられますので、弁護士費用を無利息で立て替えてもらえます。
しかし、生活保護受給者は立て替え費用返済の猶予が認められているほか、裁判所費用も20万円まで立て替えてもらう事が出来るうえ、これらの費用の支払い免除を申請することもできるのです。そのため、まずは生活保護の申請を先にするのが望ましいでしょう。 -
生活保護の申請方法
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生活保護はお住まいの地域を管轄している福祉事務所で申請することが出来ます。
生活保護の相談窓口にいる"相談員"の方に、現在のご自身の状況を説明したうえで相談員から渡される申請書類の提出をすれば申請完了です。
生活保護の申請が受理されるまでは原則14日以内ですので、申請が完了すればあとは結果を待つだけです。 -
生活保護の申請同行サポート
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生活保護の申請方法をざっくり解説するとこのようになりますが、実際にお1人で生活保護の申請をするのはハードルが高いと感じる方が多いです。また、生活保護の申請には"水際作戦"が行われている事例もあるため、知識もないままお1人で申請に行っても申請させてもらえない場合があります。
私たちは生活保護の申請同行サポートを無料で行っておりますので、お1人で申請するのが不安な方はお気軽にご相談ください。 -
0120-916-144
通話料不要のフリーダイヤルです。 -
生活保護受給者が自己破産をする最大のデメリット
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本来であれば自己破産はデメリットも少なからず存在します。
代表的な例で言うと、数年間ローンが組めなくなることや、所有している財産を回収されてしまうことです。とはいえ、生活保護受給者の場合どのみちローンが組めないうえ、資産を所有していることは基本的にありません。そのため、生活保護受給者にとって自己破産のデメリットは少ないと言えます。
しかし、最大のデメリットがローンを組めないことによって、賃貸の入居審査に大きく影響がある点です。 -
生活保護受給者が住める賃貸の条件
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生活保護を受給すると"住宅扶助"と呼ばれる家賃に充てる為の保護費が支給されます。
住宅扶助には上限があり、原則この住宅扶助によって定められた家賃の上限を超える賃貸には住む事が出来ません。
例えば東京の単身者であれば住宅扶助は53,700円と定められており、これを超える家賃の物件には住む事が出来ないのです。 -
賃貸には入居審査がある
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生活保護を受給すると、ただでさえ家賃の上限が決められており物件探しに苦労しますが、住宅扶助によって定められた家賃内の物件であったとしても、入居審査に通らなければ賃貸物件に入居することは出来ません。
入居審査において最終的な判断をするのは大家さんですが、その前に大きな問題が立ちはだかることになります。 -
保証会社の審査に通らない
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現在の賃貸物件はそのほとんどで"保証会社"の利用を求められます。
保証会社とは、連帯保証人の代わりに家賃保証をしてくれる会社のことです。連帯保証人はあくまでも個人であるため、会社が家賃保証をしてくれる方が大家さんにとっても安心なので、年々利用必須の賃貸物件が増えています。
しかし、保証会社を利用する為には保証会社の審査に通過しなければなりません。審査基準は保証会社により様々ですが、自己破産の情報は一部共有されてしまうため、信用情報を審査基準にしている会社であればまず審査に通ることはありません。
"生活保護"と"自己破産"の両方が揃ってしまうと、入居可能な賃貸物件を探すのが非常に難しくなってしまうのです。 -
住居が決まらないと生活保護が開始されない
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生活保護を申請した時の申請者の住居は以下の3つのパターンになります。
- 決まった現住居が無い
- 現住居の家賃が住宅扶助の規定を超えている
- 現住居の家賃が住宅扶助の規定に収まっている
この場合、3の"現住居の家賃が住宅扶助の規定に収まっている"以外であれば、新しく賃貸を契約する必要があるのです。
この際の引っ越し費用等は自治体から負担されますが、借金で自己破産している方は入居審査に通りにくいため、契約出来る賃貸を探すのに苦労します。
とはいえ生活保護を支給するには住所を確定させる必要があるため、賃貸の契約が難しければ支援団体の運営する施設などに入居するしかなくなってしまうのです。 -
入居審査不要の楽ちん貸
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ほゴリラが運営している楽ちん貸は、ご自身の名義で住居を借りることが難しい方に代わって、私たちが契約者となり住居を借り受け、住居を借りることが難しい方に対して、住居を提供させていただいております。
楽ちん貸の特徴は以下の通りです。- 保証人不要
- 保証会社不要
- 家具家電付き対応
- 即日入居可能
- 契約初期費用の分割可
生活保護を受給されている方の中には、過去に家賃滞納や自己破産等の履歴がある方も少なくありません。しかし一般的な賃貸の入居審査は、一度でも家賃滞納やローン滞納をしてしまうとほとんどの審査に落とされてしまいます。
楽ちん貸をご利用いただければ、一般的な賃貸の入居審査を受ける必要がないため上記の問題を解決できます。かつ、家賃支払いもサービスの中で融通がきくようになっており、家賃を支払えなくなる心配もありません。楽ちん貸をご利用いただける条件は、生活保護を受給していることだけです。
賃貸の入居審査に通らず転居先が見つからない方や、住居がなくお困りの方はご相談だけでも承っております。お気軽にご相談ください。通話料不要のフリーダイヤルです。
著者
井口 優
株式会社フォーユー 代表取締役社長生活保護は発足から70年以上も経過している制度であるにもかかわらず、未だ国民の理解が低く、「生活保護をよく知らない」ことが原因で、受給できるのに受給していない方が多くいらっしゃいます。ほゴリラのサービスを通じて1人でも多くの生活困窮者に手を差し伸べることで、日本全体の貧困問題を解決する一助となれるよう日々精進していきたいと考えています。
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