ネットカフェ難民は生活保護を受けられる!住所が必要なのは受給後!
【目次】
- 生活保護を受給出来る条件
- 住所が無くても申請可能
- 生活保護を受けるメリットとデメリット
- 生活保護総合支援ほゴリラの2つのサポート
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「ネットカフェ難民は特定の住所が無いから、生活保護が受けられない」と思い込んでしまっている方は少なくありません。しかし、これは間違った認識です。住所不定の状態でも、生活保護は申請出来ます。
そもそも住所が無いと受給出来ないのであれば、ネットカフェ難民やホームレスの方など、本当に生活に困窮している人を救えない制度ということになります。それでは生活保護の制度の意味を根本から否定するようなものです。
本記事では、生活保護を受けられる条件と、何故このような誤解が起きているのかを解説します。これから生活保護の受給を検討している方の参考になれば幸いです。 -
生活保護を受給出来る条件
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ネットカフェ難民は生活保護を受けられない、という誤解を生んでしまう原因として考えられるのが「生活保護の受給」と「生活保護の申請」が混同してしまっていることです。この2つは意味が全く異なります。
生活保護は日本国民誰でも申請する権利がありますので、ネットカフェ難民のように住所がない方でも申請することができます。
一方、生活保護を受給できるかどうかは特定の条件を満たしている必要があります。受給するための条件は以下の3つです。- 収入が最低生活費未満であること
- 資産や貯蓄がないこと
- 親族に頼れないこと
生活保護は上記3つの条件を満たしていれば、原則受給することが可能です。以下で詳しく解説します。 -
収入が最低生活費未満であること
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最低生活費とは、厚生労働省が定める最低限の生活費のことです。地域や世帯人数などによって細かく分けられており、最低生活費が支給される生活保護費の基準となっています。簡単にご説明すると、お住まいの地域で支給される生活保護費よりも収入が少なければ生活保護を受給することができるということです。
単身者であれば、どの地域であっても概ね10万〜13万円程が最低生活費になりますので、収入が13万円以下の方は生活保護を受給できる可能性が高いです。
最低生活について詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。
生活保護の基準となる最低生活費は一人暮らしだといくらになるのか? -
資産や貯蓄がないこと
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収入が少なくても、生活費に充てられる貯蓄がある場合や、持ち家や車などの資産がある場合は生活保護を受給することができません。
ネットカフェ難民の方の場合、持ち家を所有している可能性は低いため、車を所有していなければ受給できる可能性が高いです。 -
親族に頼れないこと
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上記2つの条件を満たしていても、親族に頼れる方は生活保護を受給することはできません。とはいえ、ネットカフェ難民の方で生活保護を検討されているのであれば、親族に頼ることができない方がほとんどなのではないでしょうか。なお、DVや虐待などが過去にあった場合は、親族への連絡を控える場合もありますのでご安心ください。
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住所が無くても申請可能
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この記事の本題と言っても過言ではないですが、生活保護は特定の住所が無くても申請可能です。また、この場合の住所というのは、住民票の置いてある住所を指します。
生活保護は、基本的にお住まい(住民票のある地域)の自治体で申請しますが、特定の住所が無い場合や、住民票のあるところと違う地域で生活している場合は、最寄りの区役所で申請することが出来ます。 -
受給するには住所を確定する必要がある
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生活保護を申請する段階では、上記の通り住所が無くても問題ありません。とはいえ、申請が受理されたのち受給開始する為には、確定した住所が必要になります。住所が確定していなければ、"どこの誰"に生活保護費を支給するのか自治体が把握できないからです。そのため、ネットカフェ難民の方は生活保護の申請をした後、生活保護受給者が居住可能な住居を不動産屋等で契約しなければなりません。
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お部屋探しが必要な方は多い
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生活保護を受給すると家賃の上限が発生します。地域や世帯人数などによって上限は変動しますが、例えば東京23区の単身者であれば53,700円が家賃上限です。単身者向けの住居でも、東京の場合は家賃が10万円以上することもありますので、新規で生活保護を受給する方は住居があっても、規定内の物件に転居しなければならない場合が多いです。
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初期費用は役所負担
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賃貸契約の初期費用や引っ越し業者の費用を払える人は、そもそも生活保護の申請に来ていないでしょう。そのため、これらの費用は生活保護の一時金として、役所から支給されます。
ネットカフェ難民の方は住居が無いため、家具家電や布団など、生活に最低限必要なものも一時金として支給されますので、その身一つで生活保護を受給することが出来ます。 -
生活保護を受けるメリットとデメリット
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ここまでで、ネットカフェ難民の方も生活保護が受けられるというのは、ご理解いただけたと思います。とはいえ、生活保護を受給すると、どんなメリットとデメリットがあるのか、生活保護の制度を知らないとわからないでしょう。
以下でメリットとデメリットをそれぞれお伝えします。 -
生活保護を受けるメリット
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まずは生活保護のメリットからお伝えします。
- 毎月一定の収入を得られる
- 住居を確保出来る
- 焦らず就職活動が出来る
- 保護費からの貯金が認められている
- 医療費が無料になる
- 高価なものは所有できないがPCやスマホは所有できる
人によってはこの限りではありませんが、一般的にメリットだと言えるのは上記の6つではないでしょうか。
生活保護を受給すると毎月一定の収入を得ることが出来るうえ、自分の家に住むことが可能です。その日暮らしから解放されるため、焦らずに就職活動が出来ます。更に保護費からの貯金が一定額認められている為、自立に向けて地盤を固めることも可能です。
また、ネットカフェ難民の方は食事が偏りがちですので、体調を崩してしまう方も少なくありません。しかし、生活費がギリギリで医療費を捻出できない方が多くいらっしゃいます。生活保護を受給することで医療費が無料になるため、医療費に生活費を使うこともありません。 -
文化的な最低限度の生活
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生活保護を受給すると、贅沢品とみなされるような高価なものの所有は認められませんが、PCやスマホは現代において文化的な最低限度の生活を送る為には欠かせないものですので、所有が認められております。
就職活動にもスマホは必須ですし、何より連絡手段が無いと面接も難しいほか役所も受給者と連絡を取るのが難しいため、スマホの所有はむしろ推奨されているのです。とはいえ、必要以上にハイスペックなPCや、2台目のスマホに関しては、必要性が認められない限りは指導が入ることになりますので注意しましょう。 -
生活保護を受けるデメリット
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続いて生活保護を受給するデメリットを解説します。
- 高価なものや資産となるものを所有できない
- ケースワーカーとの面談がある
- 住居の制限がある
- ローンやクレジットが利用できない
デメリットとして挙げられるのはこのぐらいでしょうか。
上記でも解説しましたが、ネットカフェ難民の方は資産となるものを所有していない可能性が高いため、デメリットには当たらないといえるでしょう。
ケースワーカーとの面談(家庭訪問)は定期的に行われますが、アポなしで来ることは基本的にありません。都合が合わなければ別日にしてもらうなど、ある程度柔軟に対応してもらうことが可能です。
住居に関しては、家賃の制限があるためデメリットと捉える人も多いです。とはいえ、住居が元々ない方からすればデメリットにはならないでしょう。 -
保護費を借金の返済に充ててはいけない
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保護費を借金の返済に充ててはならないと生活保護法で定められているため、ローンやクレジットの利用は原則出来ません。しかし、これはあくまで受給後の話であり、借金があるから生活保護を申請出来ないというわけではないのです。
生活保護を申請する条件と借金が有るか無いかは別の話であり、債務整理や自己破産の手続きを行うことで借金の問題は解決します。要は、生活保護費から借金を返済しなければ良いだけです。ここも誤解されがちなポイントなので、覚えておくとよいでしょう。
生活保護のデメリットについて詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。
生活保護の6つのデメリット!実は必ず制限されるわけではありません -
生活保護総合支援ほゴリラの2つのサポート
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ここまで、ネットカフェ難民の方が生活保護を受けられる理由と、生活保護のメリットとデメリットを簡単に解説しました。住所がなくても生活保護を受給できることや、ネットカフェ難民の方にとってデメリットが少ないことがお分かりいただけたかと思います。
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著者
井口 優
株式会社フォーユー 代表取締役社長生活保護は発足から70年以上も経過している制度であるにもかかわらず、未だ国民の理解が低く、「生活保護をよく知らない」ことが原因で、受給できるのに受給していない方が多くいらっしゃいます。ほゴリラのサービスを通じて1人でも多くの生活困窮者に手を差し伸べることで、日本全体の貧困問題を解決する一助となれるよう日々精進していきたいと考えています。
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