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生活保護でも借りられるアパートとは?基準や賃貸借契約の手順を解説

【目次】

  • 生活保護でも借りられるアパートとは
  • 住宅扶助の規定内であっても入居できないアパートがある
  • 生活保護でもアパートを借りやすくする4つの方法
  • 生活保護受給者がアパートを契約する手順
  • 生活保護総合支援ほゴリラの2つのサポート
  • 生活保護を受給すると、資産とみなされる持ち家を所有することができないため、多くの場合は賃貸アパートに居住することになります。とはいえ、賃貸アパートならどこでも良いわけではなく借りられるアパートが限られております。

    本記事では、生活保護でも借りられるのがどんなアパートなのかをわかりやすく解説します。
  • 生活保護でも借りられるアパートとは

  • 冒頭でも解説したように、生活保護世帯が借りられるアパートは限られております。生活保護は最低限度の生活を保障する制度ですので、居住できるアパートも最低限の基準が設けられているのです。
  • 生活保護の住宅扶助

  • 毎月支給される生活保護費には、生活費となる「生活扶助」の他に家賃に充てるための「住宅扶助」があります。

    住宅扶助は、地域や世帯人数等によって上限額が異なり、定められた上限を超える家賃のアパートは原則借りることができません。以下の図解をご参照ください。
  • このように、住宅扶助が5万円の場合は家賃5万円以内のアパートしか借りることができず、仮に4万円のアパートを借りた場合でも、家賃が4万円であれば支給される住宅扶助も4万円になります。

    住宅扶助は地域と世帯人数によって上限額が変動しますので、ご自身が生活保護を受給した場合の住宅扶助がいくらになるか知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
    生活保護の住宅扶助とは家賃の上限!全国の住宅扶助を一挙解説!
  • 住宅扶助の規定内であっても入居できないアパートがある

  • 生活保護法では、住宅扶助の規定内のアパートであれば居住することができます。しかし、住宅扶助の規定内であっても、アパートを借りられない場合がありますので、以下で解説します。
  • アパートの入居者を決めるのは大家さん

  • 生活保護世帯が居住可能なアパートを定めるのは生活保護制度ですが、実際にアパートを経営しているのは大家さんです。そのため、生活保護の制度上は借りられるアパートであっても、大家さんが生活保護受給者の入居を認めない場合は借りることができないのです。
  • 生活保護の入居NGなアパートがある理由

  • 賃貸アパートを借りるためには入居審査を受ける必要がありますが、アパートの大家さんの中には、生活保護受給者というだけで入居を断る方もいらしゃいます。

    賃貸アパートの入居審査では、主に家賃を滞りなく支払うことが出来るかといった、「安定した支払い能力」が重要視されます。そのため、収入が不安定な水商売関係の方は入居審査に非常に通りにくいです。
    しかし、生活保護の場合は毎月必ず一定の生活保護費が支給されるため、収入は安定しているといえるでしょう。にも関わらず、生活保護受給者の入居を断る理由とは何なのか?以下で解説していきます。
  • 入居者トラブルが懸念される

  • 生活保護は、生活に困窮してしまった方が受けられます。しかし、生活困窮に陥った理由は人によって異なるため、生活保護を受給している理由は人によって様々です。中には、精神障害によって幻覚や幻聴を引き起こしてしまう方や、些細な物音に敏感に反応してしまう方もいらっしゃいます。

    一方でアパートの大家さんは、入居者から家賃を得て部屋を貸し出しているため、入居者トラブルによって退去者が出てしまうことは極力避けたいと考えます。そのため、トラブルの可能性がある方の入居は断られてしまうのです。

    とはいえ、上述したように生活保護の受給理由は人によって様々ですので、生活保護に理解のある大家さんであれば、受給理由によって入居の可否を判断するケースもあります。
  • 室内が劣化しやすい傾向にある

  • 生活保護世帯の方は、フルタイムで仕事をしている一般世帯と比較すると、家にいる時間が長くなります。そのため、壁や床、各種設備等の室内環境が劣化しやすい傾向にあります。また、精神病患者の場合はゴミを片付けることができないといった症状もあり、室内の劣化に加えて入居者トラブルの元となってしまう可能性がありますので、アパートへの入居を断られてしまう場合があります。
  • 家賃滞納を懸念される

  • 生活保護費には住宅扶助が含まれているため、一見すると家賃を滞納することは無いように思えます。しかし、実際に支給された家賃を振り込むのは受給者本人であり、使える生活費は最低限です。そのため、生活保護費を使い込んでしまい、家賃支払いをすることができないという可能性は否定できないのです。
  • 生活保護でもアパートを借りやすくする4つの方法

  • ここまで、生活保護でも借りられるアパートがどんなものであるか、また、生活保護受給者はアパートの入居審査に通りにくい場合があることを解説しました。

    続いては、生活保護でもアパートを借りやすくなる方法について解説しますので、これからアパートを借りる予定の生活保護受給者の方の参考になれば幸いです。
  • ①生活保護に特化した不動産業者を利用する

  • 賃貸アパートを探す場合、物件情報を提供している不動産会社に依頼するのが一般的です。とはいえ、不動産会社は大手フランチャイズから個人経営の会社まで含めると、1つの地域だけでも相当数の不動産会社が存在します。

    不動産会社によって〇〇駅周辺のアパートを多く取り扱っているなど特徴があり、生活保護の方に特化した不動産会社も存在するため、生活保護でも借りられるアパートを探すなら、生活保護に詳しい不動産会社に依頼しましょう。
    札幌では以下のような生活保護専門の不動産会社があります。
  • ②生活保護の受給理由を仲介業者に伝える

  • 上記でも解説しましたが、生活保護受給者がアパートの入居を断られる理由として、入居者同士のトラブルが懸念されることが挙げられます。そのため、生活保護を受給している理由をあらかじめ伝えることで、トラブルを起こす可能性が低いことをアピールすることができます。
  • ③審査基準の緩い保証会社を利用する

  • 賃貸アパートを契約する際、親族から連帯保証人を用意する必要があります。しかし、生活保護は親族に頼れない方が受けられる制度ですので、連帯保証人を用意できない場合が多いです。

    また、生活保護以外でも、少子高齢化や核家族化などの影響により連帯保証人を用意できない方は多く、昨今の賃貸アパートの契約では保証人の代わりに保証会社を利用するのが一般的です。なお、保証会社は全国的に多数存在しており、会社によって審査基準が異なります。そのため、審査基準の緩い保証会社を利用することで、生活保護受給者でもアパートを借りられる可能性が高まります。
  • ④家賃の代理納付制度を利用する

  • 生活保護を受給すると、家賃に充てるための住宅扶助支給されるが、家賃を実際に振り込むのは受給者本人であり、それにより家賃滞納が懸念されるということを解説しました。

    生活保護には「代理納付」という制度があり、申請すれば福祉事務所が代理で家賃を振り込んでくれます。生活保護受給者にとっても、わざわざ家賃を振り込む手間がなくなり滞納してしまう可能性もなくなるため、代理納付制度を利用するのが良いでしょう。
  • 生活保護受給者がアパートを契約する手順

  • 賃貸アパートを契約するには、不動産屋やネットなどで好みのアパートを探して内見し、申し込みをして契約するというのが一般的です。しかし、生活保護世帯が賃貸アパートを契約する場合、手順が少し異なりますので以下で解説します。
  • ①担当のケースワーカーに転居する旨を伝える

  • 生活保護を受給しても転居するのは自由です。しかし、転居する場合は必ず担当のケースワーカーに事前に報告する必要があります。
  • ②仲介業者に生活保護世帯が入居可能なアパートを探してもらう

  • 担当のケースワーカーに転居したい旨を報告したのち、生活保護でも借りられる賃貸アパートを取り扱っている不動産の仲介業者に、お部屋探しを依頼しましょう。
  • ③気に入ったアパートに申し込んで入居審査を受ける

  • 気に入った物件が見つかったら申し込みをして、入居審査を受けましょう。入居審査に通ると不動産会社が契約書類を作成しますが、契約書の記入捺印はまだしてはいけません。
  • ④入居審査に通った後にケースワーカーに報告する

  • 不動産会社が作成した契約書類の中には、「重要事項説明書」という書類があります。重要事項説明書には、アパートの㎡数や家賃などの情報が記載されており、契約するアパートの重要な情報が全て記載された書類になります。

    契約するアパートが、生活保護でも借りられるアパートであるか確認する必要があるため、転居先の重要事項説明書のコピーを担当のケースワーカーに提出しなければなりません。また、契約金が記載されている費用明細も同時に提出しておくことで、費用の支給がスムーズになります。
  • ⑤引越し業者の3社見積もりを取る

  • アパートを借りる場合、現住居から転居する場合は多いです。そのため、アパートの契約だけでなく引っ越し業者も探す必要があります。なお、引越し業者の運搬費用も福祉事務所から支給されますが、引越し業者3社以上で相見積もりを取り、最も安価だった業者を利用することになります。
  • ⑥転居費用をケースワーカーから受け取りアパートの契約をする

  • 福祉事務所で転居費用の準備が整ったら、費用を受け取り不動産会社で契約をします。なお、契約金の領収証は必ずケースワーカーに提出しなければなりませんので、紛失しないように気をつけましょう。
  • 生活保護総合支援ほゴリラの2つのサポート

  • ここまで、生活保護でも借りられるアパートがどんな物件であるか?また、生活保護受給者がアパートを借りにくい理由や契約する手順を解説しました。生活保護でも借りられるアパートは、住宅扶助の規程内の物件であることや、隣人トラブルなどが懸念されるため入居審査に通りにくいことなどがお分かりいただけたかと思います。

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