生活保護の申請方法は?必要書類や審査、受給開始までの流れを解説
【目次】
- 生活保護を申請する場所
- 生活保護の申請に必要な書類
- 申請から審査・受給までの流れ
- 申請時に特別な事情がある場合
- 申請が進まない・却下された場合
- 生活保護総合支援ほゴリラの2つのサポート
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生活保護の申請は国民の権利です。生活に困っている方は誰でも申請できます。ただし、実際に受給できるかどうかは、申請後の調査をもとに福祉事務所が判断します。
しかし、いざ申請しようとしても、「どこへ行けばよいのか」「どの書類が必要なのか」「家族に連絡されるのか」など、手続きに不安を感じる方は少なくありません。住所や必要書類がない場合や、病気・障害によって一人で手続きを進めることが難しい場合でも、申請を諦める必要はありません。
この記事では、生活保護の申請方法について、申請先や必要書類、家庭訪問・資産調査から結果通知、受給開始までの流れを順番に解説します。申請が進まない場合や却下された場合の対応も紹介するため、これから申請を検討している方は参考にしてください。
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生活保護を申請する場所
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生活保護は、原則として現在住んでいる地域を管轄する、福祉事務所の生活保護担当窓口で申請できます。市や区では、市役所・区役所内の「保護課」や「生活支援課」などが担当しますが、福祉事務所を設置していない町村では、町村役場でも申請手続きを行えます。
申請先がわからないときは、自治体の代表窓口に「生活保護を申請したい」と伝え、担当部署を確認してください。全国の窓口は、厚生労働省の福祉事務所一覧からも確認できます。
なお、本記事を執筆しているほゴリラは現在、札幌市・横浜市・仙台市・名古屋市に拠点を構えております。これらの地域で申請する方は、地域ごとの窓口や手続きも確認しておきましょう。 -
住所や住民票がない場合
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生活保護は、住所や住民票がなくても申請できます。ネットカフェや車内で生活している方、路上生活をしている方、友人・知人宅を転々としている方など、住所が定まっていない場合は、現在いる場所を管轄する福祉事務所に申請します。
所持金が少なく食費がない、今夜寝る場所がないなど緊急性が高い場合は、その状況も窓口で最初に伝えることが重要です。具体的な対応については、後述する「申請時に特別な事情がある場合」で解説します。 -
生活保護の申請に必要な書類
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申請に必要な書類が揃っていなくても、生活保護の申請自体は可能です。厚生労働省も「必要な書類が揃っていなくても申請はできる」ことを明言しており、書類不足を理由に申請を断られることはありません。まずは以下で、申請時に記入する書類と、持参すると手続きがスムーズになる確認資料を分けて整理します。
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申請時に記入する書類
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生活保護の申請書は福祉事務所の窓口で受け取れます。様式は自治体によって異なりますが、主に次の内容を記入します。
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記入項目 主な内容 申請者の情報 氏名、住所または現在いる場所、連絡先 世帯の状況 同居している家族、世帯員の年齢や職業 申請する理由 失業、病気、収入減少など生活に困っている事情 収入の状況 給与、年金、手当、仕送りなど 資産の状況 預貯金、生命保険、不動産、自動車など 親族からの援助 親族との関係や援助を受けているか 現在の生活状況 家賃、医療費、借金、求職状況など -
本人以外が申請する場合は、申請者と保護を必要としている本人との関係も記入します。自治体によっては、申請書とあわせて収入申告書、資産申告書、調査同意書などの記入を求められることがあります。
書き方がわからない項目や、正確な金額を確認できない項目がある場合は、空欄のまま提出せず、窓口の担当者に確認しましょう。 -
持参すると助かる確認資料
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申請後の調査を円滑に進めるため、収入や資産、住居の状況がわかる資料を持参するとよいでしょう。
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種類 持参する資料の例 本人確認書類 マイナンバーカード、運転免許証、資格確認書、パスポート 収入がわかる資料 給与明細、年金額改定通知書、各種手当の通知書、雇用保険受給資格者証 資産がわかる資料 世帯全員分の通帳、ネット銀行の取引履歴、生命保険証券、車検証 住居がわかる資料 賃貸借契約書、家賃の領収書、家賃滞納の通知書 病気や障害がわかる資料 診断書、障害者手帳、お薬手帳、通院先がわかるもの -
自治体や世帯状況によって確認される資料は異なりますので、手元にある資料を持参し、不足分は担当者へ確認するのが確実です。
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必要書類が揃わない場合
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繰り返しになりますが、必要書類が揃っていなくても、生活保護は申請できます。厚生労働省も、書類不足を理由に申請を諦める必要はないと案内しています。厚生労働省「生活保護を申請したい方へ」
身分証や通帳を紛失している場合は、その事情を窓口で説明してください。申請後に担当者の案内を受けながら、再発行や代わりとなる資料の提出を進められます。
また、病気や障害などで申請書を作成できない特別な事情がある場合は、申請書がなくても申請できるとされています。とはいえ、提出できる資料が少ないと確認に時間がかかることがあるため、申請後は用意できたものから速やかに提出しましょう。 -
申請から審査・受給までの流れ
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生活保護を申請すると、窓口での面談や家庭訪問、収入・資産などの調査が行われます。その後、原則として申請日から14日以内に結果が通知されます。
また、自治体や申請者の状況によって、手続きの順番が前後することもありますが、ホームレスなど緊迫している方から優先的に保護する必要があるためです。 -
1.福祉事務所で申請を申し出る
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お住まいの地域を管轄する福祉事務所で、「生活保護を申請したい」と明確に伝えます。
生活に困っていることを相談しただけでは、申請手続きが始まらないことがありますので、申請する意思がある場合は、その旨をはっきり伝えましょう。 -
2.申請書の提出と窓口面談
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申請書を提出すると、現在の生活状況について担当者との面談が行われます。
面談で確認される主な内容は、次のとおりです。- 現在の所持金や収入
- 家賃や居住状況
- 病気や障害の有無
- 就労状況
- 家族構成や親族との関係
- 生活に困るようになった経緯
正確に答えることが何より大切ですが、分からない内容を推測して答える必要はありません。確認できないことは「分からない」と伝え、後日確認しましょう。
また、申請書の控えを受け取るか、提出日をメモしておくと安心です。 -
3.家庭訪問と生活状況の確認
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申請後は、ケースワーカーが自宅などを訪問し、実際の生活状況を確認します。
家庭訪問では、主に次のような点が確認されます。- 誰と生活しているか
- 申告した住所で生活しているか
- 家賃や光熱費の支払い状況
- 家財や生活環境
- 健康状態や日常生活の様子
入院中などの事情で訪問への対応が難しい場合は、あらかじめ担当者へ相談してください。 -
4.収入・資産・扶養状況の調査
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福祉事務所は、申請者や同居家族の収入・資産などを調査し、生活保護が必要な状態か確認します。
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調査項目 主な確認内容 収入 給与、年金、手当、仕送りなど 資産 預貯金、生命保険、不動産、自動車など 就労・健康状態 働ける状態か、通院や治療が必要か 他制度の利用 年金、失業給付、各種手当など 親族からの援助 親族による援助が可能か -
必要に応じて、銀行や保険会社などへの照会も行われます。調査内容についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
生活保護の調査はどこまで行われる?
また、親族に援助できるか確認する「扶養照会」が原則行われますが、DVや虐待、長期間の音信不通などの事情がある場合は、親族へ連絡しないことがあります。詳しくは生活保護の扶養照会をご覧ください。 -
5.保護の決定と結果通知
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調査が終わると、生活保護を開始するか、申請を却下するかが決定されます。
上記でも解説した通り、結果は原則として申請日から14日以内に書面で通知されますが、調査に時間を要するなど特別な理由がある場合は、30日まで延長されます。
保護が開始される場合は、開始日や保護の内容などが通知書に記載されます。却下された場合も、その理由が書面で示されますので、通知書は捨てずに保管しておきましょう。
申請後の調査や決定までの期間については、厚生労働省の生活保護制度に関するQ&Aでも確認できます。 -
6.保護開始と初回の支給
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生活保護の開始が決定すると、申請日時点で生活保護が必要な状態だったと認められるため、申請日を開始日として初回の保護費が計算されるのが一般的です。ただし、正式な開始日は決定通知書で確認してください。
また、初回の支給日や受け取り方法は、自治体や決定時期によって異なります。口座へ振り込まれるほか、初回のみ福祉事務所の窓口で支給されることもあります。 -
申請時に特別な事情がある場合
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所持金や住居がない、親族とトラブルがある、病気で窓口へ行けないなどの事情がある場合は、申請時に詳しく伝えてください。事情に応じて、調査や申請手続きの方法が調整されることがあります。
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所持金や寝る場所がない
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所持金が少なく、食費や今夜の宿泊先にも困っている場合は、次の内容を具体的に伝えましょう。
- 現金と預貯金がいくら残っているか
- 今夜泊まれる場所があるか
- 最後に食事をしたのはいつか
- 頼れる家族や知人がいるか
なお、所持金がなくなるまで待つ必要はありませんので、当面の生活を維持できない場合は、早めに相談してください。
住む場所がない方には、自治体の一時宿泊施設や無料低額宿泊所などが案内されることがあります。無料低額宿泊所は、住居のない生活困窮者が無料または低額で利用できる施設ですが、居室料や食費などがかかる場合もあります。案内を受けた際は、費用や居室、支援内容を確認しましょう。
ただし、施設への入所に同意することは生活保護を申請する条件ではありません。厚生労働省も、住む場所がなくても申請でき、施設への入所を申請条件にはできないと案内しています。 -
親族に連絡してほしくない
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親族への連絡を避けたい事情がある場合は、申請時に担当者へ伝えてください。次のようなケースでは、親族への扶養照会を行わないことがあります。
- DVや虐待を受けていた
- 借金や相続をめぐって親族と対立している
- 親族から縁を切られている
- 10年程度にわたり音信不通である
- 連絡によって居場所を知られる危険がある
- 親族が生活保護受給中や長期入院中で援助を期待できない
特に、扶養照会によって申請者の自立を妨げるおそれがある場合は、照会を控える扱いとされています。具体的な基準は、厚生労働省の扶養照会に関する通知で確認できます。
一方、「恥ずかしい」「知られたくない」という理由だけでは、扶養照会は原則通り行われます。親族へ連絡すると何が起こるのか、関係が悪化した経緯とあわせて具体的に説明しましょう。 -
病気や障害で申請が難しい
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病気や障害によって福祉事務所へ行くことが難しい場合は、まず電話で「生活保護を申請したいが来所できない」と伝えてください。自宅や病院への訪問対応を相談できる場合があります。
家族や支援者に同行してもらうことも可能ですし、入院中であれば、病院の医療ソーシャルワーカーから福祉事務所へ連絡してもらう方法もあります。
また、申請書を自分で作成できない特別な事情がある場合は、申請書がなくても生活保護を申請できますので、診断書や障害者手帳が手元にないことを理由に、申請を待つ必要もありません。体調が回復するまで我慢せず、現在できる方法で福祉事務所へ申請意思を伝えましょう。 -
申請が進まない・却下された場合
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窓口で相談しても申請手続きが始まらない場合と、申請後に却下された場合では対応が異なります。まずは正式に申請書を提出し、却下されたときは決定理由を確認したうえで、再申請や審査請求を検討します。
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窓口で申請が進まない場合
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窓口で相談だけが続く場合は、「生活保護を申請します。申請書をください」と明確に伝えましょう。
次のようなことを言われても、申請を諦める必要はありません。- 必要書類をすべて揃えてから来てほしい
- 先に親族へ相談してほしい
- 仕事を探してから申請してほしい
- 住民票や住所がないと申請できない
- 自動車や持ち家を処分してから申請してほしい
これらは受給可否を調査する際の確認事項にはなりますが、申請書を提出できない理由にはなりません。厚生労働省も、申請意思が確認された人には速やかに申請書を交付し、書類不足を理由に申請を受け付けないことがないよう通知しています。
話が進まない場合は、次の対応を取りましょう。- 上席の職員への確認を求める
- 対応された日時や職員名、説明内容を記録する
- 申請書の控えを取り、提出日を残す
- 家族や支援者に同行してもらう
所持金や寝る場所がない場合は、その日の生活にも困っていることをあわせて伝えてください。
また、申請書を提出してから30日以内に書面による通知がなければ、生活保護法第24条により、申請を却下されたものとみなして審査請求を行うことができます。 -
却下決定に納得できない場合
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生活保護の申請が却下された場合は、決定通知書に記載された理由を確認してください。口頭で却下を伝えられただけではなく、理由を記載した書面で通知される必要があります。
そのうえで、次のどちらが適しているか判断します。 -
対応 適しているケース 再申請 収入が減った、所持金を使い切った、追加資料を提出できるなど状況が変わった 審査請求 収入や資産の認定に誤りがある、病状が考慮されていないなど却下決定自体に納得できない -
審査請求は、行政の決定を改めて審査してもらう手続きです。原則として、却下決定を知った日の翌日から3か月以内に行う必要があります。
提出先は決定通知書に記載されています。一般的には都道府県知事へ提出しますが、自治体によって異なるため、通知書の「審査請求に関する案内」を確認してください。
審査請求書には、主に次の内容を記載します。- 氏名と住所または居所
- 却下された処分の内容
- 決定を知った日
- 決定の取り消しを求める理由
- 審査請求を行う日
却下決定通知書の写しや、収入・資産、病状などを証明する資料も添付します。書き方が分からない場合は、都道府県の生活保護担当部署や弁護士などへ相談しましょう。
審査請求には時間がかかることがあります。現在も生活を維持できない状態であれば、審査請求と並行して生活保護を再申請することも検討してください。 -
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ここまで、生活保護の申請方法や必要な書類などを解説しました。お住まいの地域を管轄している福祉事務所で申請できることや、必要書類が揃っていなくても申請可能なことなどが、お分かりいただけたかと思います。
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著者
井口 優
株式会社フォーユー 代表取締役生活保護受給者の住居支援に10年以上専門特化し、これまで累計4,000件以上の住居確保を支援した実績があります。
札幌・横浜・仙台・名古屋に拠点を展開し、行政や福祉事務所、ケースワーカー等と連携した独自のサポート体制を構築してきました。
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