生活保護で医療費が無料!生活保護受給者が受けられる医療扶助とは

【目次】
- 生活保護の医療扶助とは
- 生活保護の8つの扶助
- 生活保護のイメージ
- 生活保護を受給するメリット
- まとめ
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生活保護を受給すると、医療費が無料になる医療扶助が受けられます。
税金や物価は上がり続けていますが、賃金は上がらず生活が苦しいという方は多いです。
それに加え病気やケガで医療費がかかる状況では、満足に治療をすることが出来ずに入院するほど悪化してしまう方もいらっしゃいます。
とはいえ、働かなければ生活費を稼ぐことは出来ませんし、お金が無ければ医療費を支払うことが出来ません!
この悪循環を抜け出す方法の1つとして、生活保護を受給することが挙げられます。
本記事では、病気やケガで通院しながら働いている人が、生活保護を受給することでどんなメリットがあるのかをご説明します。
医療費にお悩みの方は参考にして頂ければ幸いです。 -
生活保護の医療扶助とは
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日本国民は国民健康保険か社会保険の加入が義務付けられており、これにより医療費が3割負担になります。
しかし、生活保護を受給すると保険料の支払いが免除されるため、同時に保険制度の適用がされなくなります。その為、生活保護の受給が決定すると、"国民健康保険資格喪失届"というものを提出し、脱退手続きをする必要があります。
国民健康保険の資格が無くなる代わりに、生活保護受給者は"医療扶助"が受けられます。この医療扶助によって、生活保護受給者は医療費が無料になります。
※働きながら受給する場合、社会保険の加入は可能です。詳しくはこちらの記事をお読みください。 -
医療扶助は現物支給
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医療扶助を受けるには、原則ケースワーカーに事前の相談が必要です。
ケースワーカーの許可が下りれば"医療券"が給付され、病院で医療券を提出することで医療費の支払いが免除されます。
このような仕組みになっている為、夜間等の緊急を要する診療の際は一旦自己負担で医療費を支払い、ケースワーカーに事後報告します。ケースワーカーの了承が得られれば、支払った医療費が返還されます。 -
医療扶助が適用されるのは指定医療機関のみ
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医療扶助は全ての医療機関で使えるわけではありません。
指定医療機関と呼ばれる、自治体によって指定された医療機関でのみ利用することが出来ます。その為、生活保護を受給する前から通っていた医療機関が、指定医療機関でない場合もありますので注意が必要です。
指定医療機関はネットですぐに調べられますので、前もって確認しておくのが良いでしょう。 -
生活保護の8つの扶助
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生活保護費には、医療扶助の他にも生活費に充てる"生活扶助"や、住居の家賃に充てる"住宅扶助"があり、全部で8つの扶助があります。
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扶助の種類 扶助の内容 生活扶助 食費や雑費等の生活費全般 住宅扶助 住居の家賃 出産扶助 産後の入院費用等、出産に関する費用 教育扶助 義務教育を受ける上で必要になる費用 生業扶助 資格取得等、就労に関する費用 介護扶助 介護に関するサービスにかかる費用 葬祭扶助 葬儀を執り行う際に必要な費用 医療扶助 診療や入院、薬に必要な費用 -
このように8つの扶助があることで、『お金が無くて子どもを学校に通わせられない』『体調が悪いが、医療費が払えなくて病院に行けない』といった事態を未然に防ぐことが出来ます。
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生活保護費の半分は医療費
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上記でご説明した通り、生活保護には8つの扶助がありますが、年間で約3.8兆円の予算が組まれている生活保護費の、およそ半分は医療扶助で使われているのです。
ざっくり年間で2兆円近い医療費が、生活保護費から支払われていることになりますので、かなりの金額であるということがわかります。
このように、生活保護受給者にはケガで一時的に働けなくなった方や、持病を抱えている方などが多い事がわかります。 -
生活保護のイメージ
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医療扶助が、生活保護費の約半分を占めているというのをご説明しましたが、世間の生活保護のイメージはどうでしょうか?
正直あまり良くないイメージを持っている方が多い印象を受けます。
生活保護を受けられる状態にありながら、頑なに受けない人は一定数いらっしゃいます。その多くは、生活保護に対するマイナスイメージによるところが大きいでしょう。 -
不正受給
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生活保護のマイナスイメージは、主にこの不正受給ではないでしょうか。
不正受給とは、生活保護を受けられる条件を満たしていない人が、自治体に虚偽の申告をして不正に生活保護を受給することや、既に自立できる状態でありながら、働かずに生活保護を受給し続けるといったことです。
メディアに度々取り上げられた極1部の不正受給が、いつの間にか生活保護全体のイメージになっているのが現状です。その為、正当な理由で生活保護を受給しているにも関わらず、世間の目を気にして肩身の狭い思いをしている方もいらっしゃいます。 -
生活保護は生活に困っている人を救う制度
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国民の納める税金の1部が、生活保護費の財源の1つになっています。その為、生活保護を受給することは世間に迷惑をかけることだと考える方もいらっしゃいます。
そういった考えから、生活に困窮しても生活保護を受給することを躊躇したり、嫌悪感を抱く方がいらっしゃいます。
しかし、生活保護は国民なら誰でも受給可能な制度であり、受給することは恥ずかしいことではありません。
無理をして働き続け、命を落としたり長期入院する方が、家族や仲間にとって不幸なことではないでしょうか。 -
生活保護を受給するメリット
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ケガや病気で生活に困窮している方にとって、生活保護を受給するメリットは複数あります。
- 医療費が無料になる
- 生活費がもらえるので働かずに治療に専念できる
- 体調に合わせて少しずつ社会復帰できる
1と2は、上記でもご説明してきましたので割愛させて頂きますが、意外と大きなメリットは3番なのではないかと考えます。 -
体調に合わせて社会復帰できる
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ここまでは、治療に専念しましょうとお話ししてきましたが、生活保護は治療の完治が目的ではなく、自立までのサポートが目的ですので、ケガや病気が治ったからといって、生活保護がすぐに打ち切られるわけではないのです。
治療期間にもよりますが、数カ月~数年のブランクがある為、無理をして働いてまた身体を壊してしまっては意味がありません。
その為、就職しても長くて半年程度は"停止"という措置を取られます。
このように、生活保護の目的が自立までのサポートである為、焦らずにご自身の体調に合わせて社会復帰が出来るのです。 -
生活保護を受けていても働ける
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生活保護を受けると働けないと思っている方が多いですが、実は働いても問題ありません。
生活保護費は厚生労働大臣の定める、"最低生活費"を基準に設定されています。働いていても、収入が最低生活費を下回っているのであれば、収入分が差し引かれた生活保護費を受け取ることが出来ます。
その為、今お勤めになっている仕事を辞める必要はありませんし、退職して体調が良くなってから負担の少ない仕事を始めることも出来るのです。
※働きながら生活保護を受給したい場合はこちらの記事で詳しく解説しています。 -
まとめ
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ここまで、医療費が無料になる生活保護の医療扶助について解説しました。
- 自治体から発行される"医療券"で医療費が無料になる
- 定められた指定医療機関でのみ医療券が使える
- 医療費で困窮している方にとって生活保護には3つのメリットがある
- 医療費が無料になる
- 生活費がもらえるので働かずに治療に専念できる
- 体調に合わせて少しずつ社会復帰できる
以上のことがおわかりいただけたのではないでしょうか?
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