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生活保護を受給するのは惨め?生活保護の捕捉率が低い日本

【目次】

  • 生活保護とは
  • 生活保護の捕捉率
  • 生活保護を受給することは惨め?
  • 生活保護を受給できる条件
  • 生活保護総合支援ほゴリラの2つのサポート
  • 生活保護は、生活に困窮してしまった方が受給できる最後のセーフティーネットです。生活保護があることによって、ホームレスなどの困窮者を生まない仕組みが構築されております。日本以外にも生活保護制度を運用している国がありますが、他国の捕捉率(困窮者が生活保護を受給している率)が圧倒的に低いという結果が出ています。

    本記事では、日本の生活保護の捕捉率が低い理由について解説していきます。
  • 生活保護とは

  • 生活保護とは、日本国憲法第25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」を基に具体的に制度化したものです。冒頭でも解説したように、生活に困窮してしまった方が受けられる最後のセーフティーネットになります。以下の記事で生活保護の制度について詳しく解説しておりますので、ご興味のある方は参考にしてみて下さい。
    生活保護とは?生活保護の仕組みや受給する方法を簡単に解説
  • 健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度

  • 繰り返しになりますが、生活保護を受給することで最低限度の生活が保障されます。しかし、「最低限度の生活」は人によって基準が異なるため、生活保護法によって基準が明確に定められております。

    生活保護には8つの扶助があり、代表的なものでいうと生活費に充てる「生活扶助」、住居の家賃に充てる「住宅扶助」、医療費に充てる「医療扶助」などがあります。それぞれ用途の異なる扶助が、必要な時に必要な分だけ支給される形になりますので、医療費が捻出できず治療を受けられないようなことは起こり得ないのです。そのため、国が定めた最低限度の生活費はあくまで生活費として使う事が可能で、これが「健康で文化的な最低限度の生活」ということになります。
    扶助については以下の記事で解説していますので、詳しく知りたい方は参考にしてみて下さい。
    生活保護の扶助の種類は8つ!扶助の内容をわかりやすく解説
  • 生活保護の捕捉率

  • 冒頭でも解説したように、日本は他国と比較して生活保護の捕捉率が低い国です。繰り返しになりますが、生活保護の捕捉率とは生活保護の対象となるであろう世帯が、生活保護を受給している割合のことです。世帯の所得などから算出される生活保護の捕捉率は約20〜40%となっており、60〜80%の貧困層が生活保護から漏れているのが日本の現状なのです。
  • 諸外国との捕捉率の比較

  • スウェーデンやイギリス、フランスなどにも日本における生活保護制度があります。しかし、捕捉率はいずれも90%程度になっており、日本の捕捉率が如何に低い水準であるかがお分かりいただけるかと思います。
    日本は生活保護制度の認知率がそもそも低いことも理由の1つとして挙げられますが、ここまで他国と開きがあるのには生活保護を受給する事が惨めだと感じてしまう国民性も、大きな要因となっているのではないでしょうか。
  • 生活保護を受給するのは国民の権利

  • 生活保護は、日本国民なら誰でも申請する事ができる最後のセーフティーネットです。そのため、本来であればホームレスやネットカフェ難民などの困窮者になることはありません。しかし、上述したように生活保護制度についての知識がなく受給していない方や、惨めだと感じて受給していない方がいるのが現状です。

    生活保護を受給するかどうかは個人の自由ではあるものの、生活保護を受給するのは国民の権利ですので、惨めだと思う事なく権利を行使して生活保護を受給して、1日も早い社会復帰を目指す方が良いのではないでしょうか。
  • 生活保護を受給することは惨め?

  • 生活保護を受給することは、果たして本当に惨めなことなのでしょうか。確かに、国民の税金で生活しているという後ろめたさを感じることはあるかもしれません。しかし、国からの給付金や生活保護以外の制度を利用する際は、同じく国のお金であるにも関わらず、上記のような後ろめたさを感じることは少ないのではないでしょうか。
  • 受給者が経済的な自立を果たすことが目的

  • 生活保護の目的は、ただ最低限度の生活を保障するためだけの制度ではありません。受給者が自立するまでの間、最低限度の生活を保障して受給者が自立するまでの支援をすることが目的です。
    生活に困窮してしまった方が借金などで一時凌ぎをするよりも、惨めだと思わず生活保護を受給する方が結果的に早く生活困窮から抜け出せるでしょう。
  • 不正受給の割合はたったの0.4%

  • 生活保護に対するマイナスなイメージの1つに、「本当は働けるのに嘘をついて生活保護を受給している」というような不正受給が挙げられるでしょう。

    生活保護の不正受給はメディア等で何度も取り上げられておりますが、日本全国の生活保護受給者数は約200万人以上になり、不正受給が発覚するのはその中の0.4%でしかなく、意図せず不正受給となってしまった悪意の無いケースが大半を占めているため、世間が思っている生活保護のイメージと乖離があるといえるでしょう。
    不正受給については以下の記事で実際の事例と併せて解説していますので、詳しく知りたい方はお読み頂ければと思います。
    生活保護の不正受給とは?過去の事例を元にわかりやすく解説
  • 生活保護を受給できる条件

  • 生活保護は日本国民なら誰でも申請する事ができますが、受給できるかどうかは以下で解説する3つの条件を満たしている必要があります。
  • 収入が生活保護費よりも少ない

  • 最初の条件は、生活保護費よりも収入が少ないことです。生活保護費は国が定めた最低限度の生活費ですので、生活保護費よりも収入が少ない場合は国が定めた最低限度の生活を営めていないことになります。

    生活保護費は地域や世帯人数等によって金額が異なりますが、単身者で最も高額なのは東京23区などの約13万円になります。そのため、13万円未満の収入の方は生活保護を受給できる可能性が高いです。
    単身者の生活保護費は以下の記事で解説していますので、参考にして頂ければ幸いです。
    生活保護の基準となる最低生活費は一人暮らしだといくらになるのか?
  • 資産や貯金がない

  • 収入が少なくとも、持ち家や車などの売却できる資産を所有している場合や、10万円程度の貯金がある場合は生活費を捻出することができるため、生活保護の受給対象にはなりません。
    生活保護は可能な限りのあらゆるものを利用して、それでもなお生活困窮から抜け出せない場合に受給することができるのです。

    とはいえ、特別に車等の所有が認められる場合もあります。詳しくは以下の記事をお読み下さい。
    生活保護を受けても車を所有することは可能!所有可能な条件を解説!
  • 親族に頼ることができない

  • 上記2つの条件を満たしていても、親族から経済的な援助が見込める場合は生活保護を受給することができません。そのため、生活保護を申請すると原則3親等内の親族に「扶養照会」が送られます。

    扶養照会は申請者を経済的に援助することが可能か確認するための通知であり、強制するものではありません。親族が扶養できない旨の返送をするか、返送自体が無かった場合に生活保護を受給することができます。なお、特定の条件を満たしている場合に限り扶養照会を行わないケースもあります。詳しくは以下の記事をお読み下さい。
    生活保護の扶養照会は断り方があります!断り方を簡単に解説
  • 生活保護総合支援ほゴリラの2つのサポート

  • ここまで、生活保護を受給するのは惨めなことなのか?について解説しました。日本は生活保護の捕捉率が低く、不正受給による生活保護への偏見や国に面倒を見てもらっているという劣等感などから、生活保護を受給することは惨めであると考えてしまう方が多いことなどがお分かりいただけたかと思います。

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